感染管理認定看護師の目標のひとつが「病院で働くすべての人を感染から守る」ことです。感染拡大をしないために職員一人ひとりが感染対策を理解し、実践することが重要です。手洗いやマスクの着用や感染の情報をいち早くキャッチすることが感染拡大防止につながります。100人のうち99人が感染対策できていても残りの1人ができていなければ感染は拡大します。感染対策はチームで行うものです。病院全員で感染対策に取り組んでいきましょう。
院内においての感染対策を徹底し、すべての人を感染から守れるようにしていきたいです。そのためには、すべての医療従事者が感染予防の基礎知識を身につけ、正しく実践出来ることが必要です。未知の感染症など、いつ、どこで感染するかわからないリスクもあります。患者と職員が安心して療養や業務ができる環境づくりや予防策ができるよう、院内の仲間と協力しながら、誰でも実践できるわかりやすい感染対策を目指します。
感染管理認定看護師は患者や家族、病院で働くすべての職員の感染防止へ向けた活動をしています。院内の感染兆候を把握するサーベイランスの実践や、職員の感染防止技術の向上を図り感染防止に努めています。新型コロナウイルスの登場により病院での感染対策はより難しくなりました。感染対策は一人が怠ることで破綻することもあります。すべての職員が質の高い感染対策を実践することができ、患者の療養環境を守ることを目指します。
集中治療に限らないことですが、治療効果が最短期間で最大限に発揮できるように患者のコンディションを整えることは看護師の大きな役割であると考えています。集中治療が必要となる患者は重症であり、よりリアルタイムでの適切な介入も必要となります。突然の病気やケガに対する不安を和らげ、急性期から社会復帰を見据えたケアを大切にしています。患者が発信する心身のサインを丁寧に受け止め、RSTやNSTなどのチーム活動を通して多職種と協力しながら最善のケアの実現に向けて日々努力しています。
突然の発病や慢性疾患の憎悪は、患者や家族、支援者にとって予期しえない状況です。その中で、地域属性や生活背景に考慮した看護展開が必要です。生命の危機的状況にある患者の緊急度と重症度を瞬時に判断し、予測性をもった看護実践を行っています。患者に限らず家族支援にも力を入れています。救急医療の現場で、患者・家族が満足できるチーム医療を展開し、地域で安心した生活を続けるための救急看護を実践しています。
疾患や発達段階を問わず、救急看護の対象は様々な状況下で突発的に発生し、限られた情報の中、迅速で適切な判断と対応が求められます。顕在化している急性症状だけでなく、身体内部で起きている徴候を捉え、重症化を回避することが必要です。また、救急初療・集中治療の急性期から一人の患者を生活者として捉え、社会復帰や在宅医療を見据えた継続的な看護ができるように努めています。多職種との連携を図り、多角的でより質の高い看護実践を目指します。
糖尿病看護認定看護師の役割は、日常生活の中で悩みながらも糖尿病と向き合い生きる人に寄りそうことです。看護外来でフットケアや糖尿病の療養相談を行う他、入院中の糖尿病患者の困りごとや悩みに対応しています。新しい血糖測定器やインスリンポンプなど、機器の扱い方の支援もしています。医療関係者に対しては学習会を開催するなど、患者への援助方法の相談に応じます。誰もが気兼ねなく糖尿病について話が出来る存在でいたいと思います。
糖尿病教育・治療で入院した患者様の療養支援や、スタッフからの療養相談への介入、看護外来ではフットケア・療養支援を実施しています。糖尿病は合併症の出現やその重症化予防のために、患者自身や家族が主体となって生涯にわたる自己管理が必要な疾患です。そのためにも患者を「糖尿病と共に生活する人」と捉え、その人らしく健やかな人生を送ることが出来るように他職種と連携し、院内の糖尿病チームで療養支援を行っています。
入院患者は、高齢の方が多く、健康状態の悪化や治療のストレス以外に、入院という環境の変化によるストレスや不安を抱えています。そのような患者に、認知症看護認定看護師として、生活環境を知り、生活リズムを整え、患者が安心して療養できる環境の提供を目指して、看護を実践しています。医師や薬剤師など多職種で介入する認知症ケアチームに参加し、病棟看護師の認知症対応力とケアの質の向上が図れるように、病棟ラウンドも実践しています。
認知症看護は、病気や環境変化に伴う混乱を最小限にし、入院前の住まいに早期退院できることが目標です。患者の認知機能が低下していると、通院や入院の契機となった病気を理解することが困難な場合があります。特に入院は、住み慣れた場所とは環境が変わり、混乱される方が多く見受けられます。そこで、認知症看護認定看護師として、患者が安心して医療を受けられるよう、よりそい、時には思いを代弁できる心のこもった看護を行っています。
手術を受ける患者は乳児から高齢者まで幅広く、当院では外科や整形外科など10診療科が手術を行っています。手術室看護は手術中に留まらず手術前や手術後を含めて患者に質の高い安全な医療ケアを提供できるよう他職種と協力しながら活動をしています。手術が安全に遂行できるよう、職員への対応と併せ、手術を受ける患者やその家族の不安が軽減できるよう情報を提供し、相談役として地域の皆様に貢献できるよう活動しています。
当院では、乳児から100歳近い患者までの様々な手術患者を受け入れています。手術という非日常的な出来事に患者は、多くの不安を抱えています。そのような手術患者とその家族が術前・術中・術後を通して安心・安全に手術を受けることができ、その不安を少しでも軽くすることができるように、看護を実践しています。さらに、日々進化する医療・手術に対応し、患者への手術侵襲を最小限とすることができるように活動しています。
がんと診断された時から緩和ケアは始まります。私は緩和ケア病棟に所属しながら、早期からの緩和ケアの充実に向けて各部署からの相談にも対応しています。私が大切にしていることは、患者の「生きる力」に働きかけるケアです。緩和ケアの目標は心や体の痛みを和らげるだけではありません。患者の「生きる力」を最大限に引き出し、がんと共に生きる患者の生活や人生を輝かせられるよう、個別性を踏まえたケアの実践を心がけています。
日常生活で突然、病になり病と闘う患者と家族にとって、住み慣れた地域で安心して過ごすことは多くの人の願いです。現在、緩和ケア病棟に所属し、病棟が患者の「もうひとつの家」となれるようにチームアプローチに取り組み、患者の心と身体の辛さが和らぎ、笑顔が見られることにやりがいを感じています。認定看護師として、増加する老々介護や独居などの社会問題をふまえ、地域と連携し、より「その人の生きる」を支援することを目指しています。
がん医療の進歩により、がん患者の生存率は向上し、外来でがん化学療法を受ける患者は増加しています。外来化学療法センターでは、患者が安心して、安全で適切な治療を受け、副作用などによる苦痛を最小限に、その人らしく生きられるよう、多職種と協働してケアを提供しています。がんゲノムや免疫治療などがん医療は発展し続けています。認定看護師として自己研鑽を続け、看護の質向上に貢献していきたいと思います。
私の役割は褥瘡などの創傷を持つ患者や、人工肛門・膀胱を持つ患者、失禁管理を必要とする患者に専門的なケアを提供することです。現在は皮膚・排泄ケア認定看護師として、また創傷管理関連の特定行為研修修了者として医療と看護の両方の視点を持って活動しています。1日でも早く、創傷が治癒するように、オストメイトが安心して生活できるように、失禁で悩む患者の問題が解決できるように医師・看護師・コメディカルとともにケアを提供しています。
看護部では多職種のスタッフと協働し、チーム医療に取り組んでいます。
褥瘡ケア・緩和ケア・呼吸ケア・認知症ケア・排尿ケアのチームが活動しています。
医師や看護師だけでなく、リハビリスタッフやソーシャルワーカー、薬剤師、栄養士など各専門分野のスタッフがひとつのチームとなって、患者、家族を支えています。特に看護師は、チーム医療に欠かせない中心的立場であり、チームの中心となって活躍しています。
各専門職がそれぞれの役割を果たしながら情報を共有し、連携をはかり、患者に最善の医療、看護を提供し、早期回復、退院に向けた訓練や支援を行っています。