専門・認定・特定看護師
感染管理認定看護師
感染管理者として、院内における感染対策を徹底し、すべての人を感染から守っていきたいです。そのためには、すべての医療従事者が感染予防の基礎知識を身につけ、正しく予防策を実践することが必要です。未知の感染症などは、いつ、どこで感染するかわからないリスクもあります。患者と職員が安心して療養や業務ができる環境づくりや予防策ができるよう、院内の仲間と協力しながら、誰でも実践できるわかりやすい感染対策を目指します。
感染管理認定看護師は、患者や家族はもちろん、病院で働くすべての職員の感染防止へ向けた活動をしています。院内の感染兆候を把握するサーベイランスの実践や、職員の感染防止技術の向上を図り感染防止に努めています。新型コロナウイルス感染症が流行し、病院での感染対策はより厳重になりました。感染対策は一人が怠ることで破綻することもあります。すべての職員が質の高い感染対策を実践し、患者の療養環境を守ることを目指します。
クリティカルケア認定看護師(集中ケア)
集中治療に限ることではありませんが、治療効果が最短期間で最大限に発揮できるように患者のコンディションを整えることは、看護師の大きな役目であると考えます。集中治療が必要となる患者は重症であり、よりタイムリーに適切な介入も必要となります。突然の病気やケガに対する不安を和らげ、急性期から社会復帰を見据えたケアを大切にしています。患者が発信する心身のサインを丁寧に受け止め、RSTやNST、RRTなどのチーム活動を通して多職種と協力しながら最善のケアの実現に向けて日々努力しています。
特定行為
- 侵襲的陽圧換気の設定の変更
- 非侵襲的陽圧換気の設定の変更
- 人工呼吸管理がなされている者に対する鎮静薬の投与量の調整
- 人工呼吸器からの離脱
- 持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整
- 脱水症状に対する輸液による補正
- 直接動脈 穿刺法による採血
- 橈骨動脈ラインの確保
- 経口用気管チューブ又は経鼻用気管チューブの位置の調整
- 持続点滴中のカテコラミンの投与量の調整
- 持続点滴中のナトリウム、カリウム又はクロールの投与量の調整
- 持続点滴中の降圧剤の投与量の調整
- 持続点滴中の糖質輸液又は電解質輸液の投与量の調整
- 持続点滴中の利尿剤の投与量の調整
クリティカルケア認定看護師(救急看護)
突然の発病や、慢性疾患の急な憎悪は、患者や家族、支援者にとって予期しえない困難な状況です。そこには地域属性や生活背景に考慮した看護展開が必要となります。生命の危機的状況にある患者の緊急度と重症度を瞬時に判断し、予測性をもった看護実践を行っています。患者に限らず、家族支援にも力を入れています。救急医療の現場で、患者・家族が満足できるチーム医療を展開し、地域で安心した生活を続けるための救急看護を実践しています。
特定行為
- 持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整
- 脱水症状に対する輸液による補正
疾患や発達段階を問わず、救急看護の対象は様々な状況下で突発的に発生し、限られた情報の中、迅速で適切な判断と対応が求められます。顕在化している急性症状だけでなく、身体内部で起きている徴候を捉え、重症化を回避することが必要です。また、救急初療・集中治療の急性期から一人の患者を生活者として捉え、社会復帰や在宅医療を見据えた継続的な看護ができるように努めています。多職種との連携を図り、多角的でより質の高い看護実践を目指します。
特定行為
- 侵襲的陽圧換気の設定の変更
- 非侵襲的陽圧換気の設定の変更
- 人工呼吸管理がなされている者に対する鎮静薬の投与量の調整
- 人工呼吸器からの離脱
- 持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整
- 脱水症状に対する輸液による補正
- 直接動脈 穿刺法による採血
- 橈骨動脈ラインの確保
糖尿病看護認定看護師
糖尿病看護認定看護師の役割は、日常生活の中で悩みながらも糖尿病と向き合い生きる人に寄りそうことです。看護外来でフットケアや糖尿病の療養相談を行う他、入院中の糖尿病患者の困りごとや悩みに対応しています。新しい血糖測定器やインスリンポンプなど、機器の扱い方の支援もしています。医療関係者に対しては学習会を開催するなど、患者への援助方法の相談に応じます。誰もが気兼ねなく糖尿病について話が出来る存在でありたいです。
特定行為
- インスリンの投与量の調整
- 持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整
- 脱水症状に対する輸液による補正
糖尿病教育・治療で入院した患者の療養支援や、スタッフからの療養相談への介入、看護外来ではフットケアも実施しています。糖尿病は合併症の出現やその重症化予防のために、患者自身や家族が主体となって生涯にわたる自己管理が必要な疾患です。そのためにも患者を「糖尿病と共に生活する人」と捉え、その人らしく健やかな人生を送ることが出来るように他職種と連携し、院内の糖尿病チームで療養支援を行っています。
認知症看護認定看護師
入院患者は高齢の方が多く、健康状態の悪化や治療のストレス以外に、入院という環境の変化によるストレスや不安も抱えています。そのような患者に、認知症看護認定看護師として、生活環境を知り、生活リズムを整え、患者が安心して療養できる環境の提供を目指して、看護を実践しています。また、医師や薬剤師など多職種で介入する認知症ケアチームに参加し、病棟看護師の認知症対応力とケアの質の向上が図れるように、病棟ラウンドも実践しています。
認知症看護は、病気や環境変化に伴う混乱を最小限にし、入院前の住まいに早期退院できることが目標です。患者の認知機能が低下していると、通院や入院の契機となった病気を理解することが困難な場合があります。特に入院は、住み慣れた場所とは環境が変わり、混乱される方が多く見受けられます。そこで、認知症看護認定看護師として、患者が安心して医療を受けられるよう、よりそい、時には思いを代弁できる心のこもった看護を行っています。
特定行為
- 抗けいれん剤の臨時の投与
- 抗精神病薬の臨時の投与
- 抗不安薬の臨時の投与
- 持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整
- 脱水症状に対する輸液による補正
認知症の患者は、環境の変化にとても敏感です。生活背景、身体機能、疾患などにより症状や心理状態も異なるため、その方の状況に応じた看護が求められます。各部署からの相談を受けながら、認知症の患者が穏やかに過ごすことができるような関わり方やケア方法を一緒に考え、継続できるよう努めていきたいです。
特定行為
- 抗けいれん剤の臨時の投与
- 抗精神病薬の臨時の投与
- 抗不安薬の臨時の投与
- 持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整
- 脱水症状に対する輸液による補正
手術看護認定看護師
手術を受ける方は「怖い」「心配」などマイナスなイメージを持つ方が多いと思います。手術看護認定看護師はその心配や不安を少しでも軽減できるよう活動しています。当院は10の診療科が乳児から高齢者まで幅広い手術を行っていますが、全ての手術に対して患者に安全・安心な手術看護が提供できる様、スタッフ一同取り組んでいます。また、術後疼痛管理チームの一員とし、手術後の傷の痛みを最小限に出来るよう他職種と協働し活動しています。
当院では、乳児から100歳近い患者までの様々な手術患者を受け入れています。手術という非日常的な出来事に患者は、多くの不安を抱えています。そのような手術患者とその家族が術前・術中・術後を通して安心・安全に手術を受けることができ、その不安を少しでも軽くすることができるように、看護を実践しています。さらに、日々進化する医療・手術に対応し、患者への手術侵襲を最小限とすることができるように活動しています。
緩和ケア認定看護師
がんと診断された時から緩和ケアは始まります。私の所属は緩和ケア病棟ですが、早期からの緩和ケアの充実に向けて各部署からの相談にも対応しています。私が大切にしていることは、患者の「生きる力」に働きかけるケアです。緩和ケアの目標は心や体の痛みを和らげるだけではありません。患者の「生きる力」を最大限に引き出し、がんと共に生きる患者の生活や人生を輝かせられるよう、個別性を踏まえたケアの実践を心がけています。
日常生活で突然、病になり病と闘う患者と家族にとって、住み慣れた地域で安心して過ごすことは多くの人の願いです。現在、緩和ケア病棟に所属し、病棟が患者の「もうひとつの家」となれるよう、チームアプローチに取り組み、患者の心と身体の辛さが和らぎ、笑顔が見られることにやりがいを感じています。認定看護師として、増加する老々介護や独居などの社会問題をふまえ、地域と連携し、より「その人の生きる」を支援することを目指しています。
がん薬物療法看護認定看護師
がん薬物療法に使用される薬の開発が進み、自分らしい生活を送りながら通院して受けられる治療法が増えました。新しい薬や治療法について学び続けるとともに、患者の意思決定を支え、心身の苦痛を緩和しながら、最大限の治療効果が得られるよう、安全な投与管理と症状のマネジメント、セルフケア支援など、患者に寄り添いながら治療期を支えていきたいと思っています。
特定行為
- 持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整
- 脱水症状に対する輸液による補正
皮膚・排泄ケア認定看護師
私の役割は皮膚・排泄ケア特定認定看護師として褥瘡などの創傷を持つ患者や人工肛門・膀胱を持つ患者、失禁管理を必要とする患者に専門的なケアを提供することです。患者に起こりうる、あらゆる創傷の予防策を講じるとともに、一日でも早く創傷が治癒するように医師・看護師・コメディカルとともにケアを提供しています。オストメイトが安心して生活できるよう、失禁で悩む患者の問題解決ができるように取り組んでいます。また特定研修修了者として医療と看護の両方の視点を持って活動しています。
特定行為
- 褥瘡又は慢性創傷の治療における血流のない壊死組織の除去
- 創傷に対する陰圧閉鎖療法
- 創部ドレーンの抜去
- 持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整
- 脱水症状に対する輸液による補正